農業研究本部

ダイズ矮化病抵抗性の育種的研究
2 雑種世代の抵抗性に関する考察

松川 勲、谷村 吉光、森 義雄、後木 利三

北海道立農試集報.37,11-16 (1977)

 「ユウズル」(感受性)×「Adams」(抵抗性)の雑種後代系統を自然感染ほおよび人工接種ほに栽培し、発病率および発病指数を求めてダイズ矮化病に対する選抜の可能性および選抜ほ場の差異について検討した。  その結果、F3系統の発病指数は平均値が感受性親と抵抗性親とのほぼ中間の値を 示し、その分布は正規分布に近似した連続的なものであった。  F3において抵抗性強と判定された系統は、その後代ではいずれのほ場でも概して 発病指数の低いところに分布し、選抜の効果か認められた。また、F3系統とF4系統の試験ほ場の違いにより抵抗性の親子相関および遺伝力にはかなりの巾がみられ、 選抜ほ場の違いによって後代におよぼす影響の異なることが認められた。  したがって、抵抗性の個体あるいは系統の選抜にあたっては、そのほ場におけるウイルス系統を充分に把握することが必要と思われる。


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