農業研究本部

北海道網走地方におけるジャガイモ黒あざ病による奇形株の発生

坪木 和男、阿部 秀夫、吉田 盾彦

北海道立農試集報.37,68-76 (1977)

 1971年ころから北海道網走支庁管内の東藻琴村で食用ジャガイモとして導入された 「男爵薯」に小粒で奇形の塊茎が直接茎に多数形成される「奇形株」が多発生した。  本症状株は従来から黒あざ病菌として知られているRhizoctonia solani菌の菌糸融 合群の第3群によるものであり、土壌および種いもに付着している菌核で伝染する。 又、生育初期から中期における茎の地下部およびふく枝が発病したとき、持にふく技 の基部が発病で枯死した時に生じやすく、「紅丸」より「男爵薯」で多発することを 認めた。更に、新塊茎への菌核の付着は茎葉の枯凋期または茎葉の切除後に著しく促 進されることを明らかにした。


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