農業研究本部

大豆の根粒着生に関するIsogenic Lines “To1-0”、“To1-1”の育成について

佐々木 紘一、砂田 喜与志

北海道立農試集報.39,12-18 (1978)

 北海道立十勝農業試験場では1961年以降、十交3654(「T201」×「十育106号」) の組合せを用いて根粒着生に関するIsogenic Iinesの育成を続けてきたが、F7以降F 11まで各世代毎に根粒着生系統、非着生系統をそれぞれ分離、選出してきた。それら の系統はいずれも有限伸育型を示し、中稈で比較品種の「T201」、「T202」や「A62 -1」、「A62-2」に比ぺて熟期が早く、白毛で臍色黄の系統で、同一群内では根粒着 生、非着生により莢数、全重、子実重、100粒重で差があるものの、根粒着生系統間 または非着生系統間で比べると選出した世代による差はない系統といえる。  1975、1976年の生産力検定試験結果により最終の選抜が行われ、試験番号「A1-0」 、「A1-1」として供試してきたF11派生の2系統が残されることになり、各々「To1- 0」(根粒非着生系統)、[To1-1」(根粒着生系統)と付されて、今後の利用が図ら れることになった。


全文(PDF)