農業研究本部

小豆の開花・登熟について気温と栽植密度の影響

佐藤 久泰

北海道立農試集報.41,10-20 (1979)

 小豆の開花、登熟に及ぼす気温と栽植密度の影響について1966年(凶作年)、1967年 (豊作年)の2カ年にわたり、標植、疎植で栽培した小豆個体を供試し、調査を行った。  その結果、播種後およそ68日、本葉が7枚のころに開花が始った。開花の時期は、 7月の気温と有意な相関関係であった。  開花数は、気温の低かった1966年で少なく、開花期間では、1966年で短かった。着 莢数は、開花数と正の相関関係にあり、結莢率では、気温や栽植密度による差はほと んどなかったが、密植化の場合や、1966年でわずかに高かった。  莢内胚珠数は、開花時期、節位、気温あるいは、栽植密度による差は小さく、莢内 稔実粒数では、1966年でかなり減少した。種子(整粒)の大きさは、両年の間に明らか な差かあり、気温の高かった1967年より1966年か大きかった。


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