トマトの生育・品質におよぽす環境要因の影響
4 生理障害果、アミトマト軟弱果の果実特性
相馬 暁、岩渕 晴郎
北海道立農試集報.41,37-46 (1979)
生理障害果としてのアミトマト・軟弱果の果実特性を、果実の熟度(外見的熟度と 内部熟度)・果皮の肥厚・果皮硬度・果実内成分の面から総合的に検討した。 その結果、正常果と比べて、アミトマトは一般的に内部熟度の進展か遅く、果実内 酸濃度が高い状態にあった。さらに外見的熟度の進展は早いが、熟度の進展に伴なう 果皮硬度の低下が緩慢であるにもかかわらず、迫熟中に急激な果皮硬度の低下をひき おこした。そして果皮の肥厚自体が抑制されていた。 一方、軟弱果も内部熟度の進み方が遅く、外見的熟度の進展が早い点で、アミトマ トに類似していた。しかし、果皮の肥厚はより一層強く抑えられ、さらに外見的熟度 の進展に伴なう果皮硬度の低下が著しい点で、アミトマトと異なっていた。
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