農業研究本部

だいず新品種「キタホマレ」の育成について

砂田 喜与志、三分一 敬、土屋 武彦 酒井 真次、紙谷 元一、後木 利三、谷村 吉、松川 勲、佐々木 紘一

北海道立農試集報.45,79-88 (1981)

 だいず「キタホマレ」は、1965年北海道立十勝農業試験場で、耐冷性、良質、多収品種の育成を目的として「十育114号」×「カリカチ」の人工交配を行い、以後系統育種法で選抜固定をはかったものである。  1973年以降「十育171号」の系統名を付して、各種試験を重ね、1980年6月農林水産省に新品種(だいず農林70号)として登録され「キタホマレ」と命名された。  本品種は、白花、褐毛、褐目、中粒で、成熟期は「キタムスメ」より3~6日おそく、中生の晩に属する。主茎長は「キタムスメ」より短く「北見白」並かやや短い。収量性は極めて高く、「キタムスメ」より約15%多収である。ダイズシストセンチュウに対する抵抗性はない。耐倒伏性は「キタムスメ」並である。開花時期の耐冷性は「キタムスメ」、「北見白」並で強い。  栽培適地は道央中部および道央南部である。


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