農業研究本部

北見地方のタマネギ土壌病害(乾腐病)に関する実態調査

東田 修司、大崎 亥佐雄

北海道立農試集報.47,31-38 (1982)

 北見地方においてタマネギ乾腐病多発圃場の特性を明らかにするため,現地農家の乾腐病多発圃場・少発圃場を実態調査した。  その結果,多発圃場は砂土型で作土に礫が富み,しかも浅い位置に礫層が出現する場合が多く,また含水率が低いなどの特徴を有していた。他方,多発圃場に生育するタマネギは乾物率が高く,CaOを除くN,P205,K20,MgO含有率が少発土壌に比べ高い傾向を示した。これらの結果から多発土壌とそこに生育するタマネギはしばしば極度に乾燥した条件にさらされていることが示唆された。多発土壌のこの持性は乾腐病の発生と密接に関連しているものと考えられた。


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