農業研究本部

アズキ落葉病抵抗性の育種学的研究
1 抵抗性の品種間差異

千葉 一美

北海道立農試集報.48,56-63 (1982)

 1975年から1981年にわたり、アズキ品種を落葉病激発ほ場(病土)および長期輪作ほ場(健全土)に栽植して抵抗性品種の検定方法を検討し、選抜をおこなった。また被害程度の年次変動と気象要因の関係についても若干検討した。  病土に栽培されたアズキは健全土のものに比ぺて主茎節数、1、000粒重の減少は比較的少なかったが、着莢数、総重の減少割合が大きく、粒大と着莢数の減少により、子実重の減少が最も大きかった。  落葉病抵抗性品種を探索する方法として病土における子実重の減少程度によることが最善の方法と考えられるが、未成熟に終る極晩生種を含めて検討する場合、総重比(病土の総重÷健全土の総重)によることが次善の方法と考えられた。  419のアズキ品種について検討した結果、罹病しない品種はみつからなかったが総重比が常に高く抵抗性強と判定されたものが7品種みい出された。


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