農業研究本部

ばれいしょ新品種「コナフブキ」の育成について

浅間 和夫、伊藤 平一、村上 紀夫、伊藤 武

北海道立農試集報.48,75-84 (1982)

 ばれいしょ「コナフブキ」は、農林水産省北海道農業試験場において、1971年「トヨシロ」に「WB66102-10」を交配して得た種子を、翌年北海道立根釧試験場が譲りうけ、でん粉原料用品種の育成を目標に選抜を加えてきたものである。  1979年以降「根育19号」の地方番号を付して、各種の試験を重ねてきた。1981年6月農林水産省に新品種(ばれいしょ農林26号)として登録され、「コナフブキ」と命名された。  本品種は、熟期が晩生で、収量がやや劣る欠点はあるが、疫病抵抗性主働遺伝子R1RB3を保有し、「紅丸」に比べでん粉価が4~5%高く、でん粉収量では1割以上多く、更にでん粉を糊化したときの諸物性、Yウイルス抵抗性などでも優れている。栽培適地は、道内のでん粉原科用ばれいしょ栽培地域である。


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