農業研究本部

だいず新品種「ツルコガネ」の育成について

番場 宏治、谷村 吉光、松川 勲、後木 利三、森 義雄、千葉 一美

北海道立農試集報.52,53-64 (1985)

 だいず「ツルコガネ」は1971年北海道立中央農業試験場で、白目,大粒の良質,多収およびダイズわい化病抵抗性品種の育成を目的として,白目,極大粒の「鶴の子」在来種より選抜した「中育1号」を母とし,中華人民共和国吉林省(旧満州)の「四粒黄」在来種より選抜した「黄宝珠」を父として人工交配し,以来選抜固定を図ったものである。1981年以降「中育14号」の系統名で各種試験を行ない,1984年5月農林水産省に新品種(だいず農林79号)として登録され,「ツルコガネ」と命名された。本品種はダイスわい化病に対して「黄宝珠」なみのほ場抵抗性を有する大粒,良質で,「トヨスズ」より成熱期が3日遅い中生種である。栽培適地は道央南部の日高,胆振,道南の渡島北部,桧山北部およびこれらに準ずる地帯である。


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