農業研究本部

タマネギ軟腐病細菌の土壌中における越冬と伝染源としての役割

田中 民夫、斎藤 泉

北海道立農試集報.55,45-51 (1986)

 指標菌として用いたタマネギ軟腐病細菌の溶原菌を接種することで発病,まん延した軟腐病罹病株の跡地土壌から同一の溶原菌とみなされる軟腐病細菌が翌年の冬期から春期にかけて連続して分離された。一方、タマネギ移植後2日目に株元土壌に注入した指標菌はその後地下葉鞘・鱗茎部,さらに罹病株からも再分離された。以上の事実に基づき,土壌中でのタマネギ軟腐病細菌の越冬および土壌中の本細菌の伝染源としての役割について論議した。


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