あずき新品種「カムイダイナゴン」の育成について
白井 滋久、村田 吉平、島田 尚典、足立 大山、原 正紀、千葉 一美、成河 智明
北海道立農試集報.60,73-85 (1990)
「カムイダイナゴン」は、北海道立十勝農業試験場において、大粒、良質、多収品種の育成を目標に、l979年、「十育106号」を母、「十系207号」を父として人工交配を行い、以後、選抜固定をはかってきたものである。 l986年以降、「十育122号」の系統名で生産力検定試験、地域適応性検定試験等の試験を行った結果、1989年に北海道の優良品種として、また、農林水産省で新品種として認定され、「カムイダイナゴン」と命名登録された。 本品種は、対照品種の「アカネダイナゴン」並に多収で、成熟期は中生の晩、百粒重が対照品種より30%以上重い極大粒種である。また、ウイルス病に対する抵抗性を持ち、茎疫病にも中程度の抵抗性を持っている。 栽培適地は、耐倒伏性が弱いので、倒伏の発生が比較的軽微で、成熟期が比較的早い道南および道央南部地域である。
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