農業研究本部

アズキにおけるアザミウマ類発生の実態
開花盛期前後の花における発生状況

八谷 和彦

北海道立農試集報.61,1-6 (1990)

 アズキに寄生するアザミウマ類の発生実態調査を行い、発生量と種および発生量に関与する2、3の要因について知見を得た。  1984、’86、’87年の3カ年、上川支庁管内を中心に計57圃場を調査したところ、全圃場で発生が認められ、花1個に平均9.8頭が寄生していた。成虫の99.3%はヒラズハナアザミウマであった。  個体数は成虫より幼虫の方がやや多く、本種はアズキを好適な寄主として発生していると考えられた。発生量は、圃場の中央部と周辺部とでは差がなかったが、比較的繁茂したところより繁茂しないところに多く、繁茂しないところでは被害程度も大きかった。  発生量と開花数には関係が認められなかった。発生量は、他の害虫防除を行って間もない圃場ほど少ない傾向があった。


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