農業研究本部

菜豆品種のインゲン黄斑モザイクウイルスえそ系統(BYMV‐N)抵抗性品種の探索と遺伝様式

伊藤 平一、番場 宏治

北海道立農試集報.61,7-12 (1990)

 北海道で裁培される大粒でつる性の菜(Phaseolus vulgaris L.)品種「改良早生大福」や「改良虎豆」に被害の大きいインゲン黄斑モザイクウイルスえそ系統(BYMV-N)抵抗性品種の育成を目的として、北海道立十勝農業試験場保存の菜豆を供試して、抵抗性品種を探索し、抵抗性の遺伝様式も解明した。  供試394品種にBYMV-Nを汁液接種して発病程度を調査した結果、14品種が抵抗性を示した。  また、抵抗性の「G.N.l23」と「BOl9」を感受性の「昭和金時」及び「福白金時」に交配しFl及びF2における接種後の発病程度を調査した結果、F1は抵抗性、F2では抵抗性と感受性の割合が3:1になり、X2検定に良く適合したことから、BYMV-Nの抵抗性は一対の優性遺伝子によって支配されていることを明らかにした。


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