農業研究本部

アスパラガスの生育および生産性に及ぼす収穫期間の影響

日笠 裕治、鎌田 賢一

北海道立農試集報.70,1-8 (1996)

 アスパラガスにおける収穫期間の長短が次年度の生産性および生育に及ぼす影響を調査した。  収量は週間期間の長短により左右され、処理開始当初では収穫期間を短くすると低く、延長すると高くなったが、年数の経過にともない長期間収穫では急速に減収した。また、平均一茎重、秋季の生育指数(GI)、貯蔵根のBrix値は収穫期間が長くなるほど低下した。さらに、単位面積当たりの根重は収穫期間が長くなるほど低下する傾向にあった。  収量は秋期の根のBrix値および根重の積と高い正の相関があったが、根重測定は突際には困難てあるため、簡易な測定で収量を予測する方法を検討した。その結果、GIは一日当たりの収量と高い正の相関があった。また、年次経過に伴う収量増減の傾向(収量傾向)は根のBrix値と高い正の相関関係にあり、収量子測の可能性が示唆された。以上の結果よりGIと根のBrix値を組み合わせた指標を用いた収穫期間設定の基準を作成した。


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