農業研究本部

加工用スイートコーン新品種「サマースイート」の育成について

千藤 茂行、三好 智明、門馬 栄秀、高宮 泰宏、鈴木 和織、佐藤 政雄、及川 敏之、氏家 克博、後藤 正宣、鈴木 啓徳、西川 正一、児玉 幹司

北海道立農試集報.70,73-85 (1996)

 とうもろこし(スイートコーン)「サマースイート」は、十勝農業試験場とホクレソ農業協同組合連合会との共同研究により、1987年に「Tosl0」を種子親とし、「87:14」を花粉親として交配・作出されたスイート種の単交配一代雑種てある。1988年から生産力検定試験を開始し、1991年からは「十生26号」の系統名を付して道内の各試験機関等で各種試験を重ねた。その結果、1995年12月には北海道の奨励品種に、同6月には農林水産省の新品種に認定された。  特性は、熟期が中生の早に属し、収量は「メロディスイート」に比べて多く、中生品種としては最も多収な「スイートメモリー」並である。耐倒伏性は現在栽培される品種の中で最も強い「スイートメモリー」並である。缶詰加工した時の品質は早生の基幹品種の「リワード」より優れる。栽培適地は北海道のスイートコーン栽培地帯である。


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