農業研究本部

施設栽培におけるミニトマトの窒素施肥法

林 哲央、元木 征治

北海道立農試集報.76,1-8 (1999)

 施設条件下で栽培したミニトマトの生育・窒素吸収特性は,摘心後の生殖生長への転換が明らかであった。すなわち,摘心までは,乾物重および窒素含有量が茎葉と果実のそれぞれで増加し,栄養生長と生殖生長が同時に進行したが,摘心後は茎葉への窒素配分が低下し,果実のみに吸収窒素が配分され,生殖生長への質的転換が起こると考えられた。また,標準的な窒素施肥法は,基肥量を1.Okga-1として,追肥を3~4段花房開花期から最上段の収穫対象花房の開花期までに分けて,基肥と追肥の合計量を作物体の吸収量程度にするのが適当と考えられた。施肥窒素利用率は22~33%,追肥窒素利用率は27~34%の範囲にあり,土壌から供給された窒素が,ミニトマトの生育・収量に大きく影響していた


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