農業研究本部

エテホン液剤の利用によるかぼちゃの雌花花成促進および生産性向上

平井 剛、中住 晴彦、中野 雅章

北海道立農試集報.77,33-38 (1999)

 かぼちゃ「えびす」に対するエテホン液剤処理による雌花花成促進効果と,それを利用した多収栽培技術について検討した。処理方法としては,子蔓の4葉期にエテホン200ppm液を株当たり20ml散布するのが適当であり,処理により子蔓の概ね15~20節の花が雌性化した。連続着生した雌花の内,1子蔓当たり充実した2花を残し摘花を行うことにより,所定の1子蔓当り2果の着果が確保され,300kg/aの収量が得られた。株当たり着果数と果肉乾物率との間には統計的に有意な負の相関が認められ,着果数が増加することにより果実の内部品質はやや低下したが,着果節位が揃うことから果実間の品質のばらつきは小さくなった。また,着果が揃い一斉収穫が可能になることから,収穫労力を大幅に軽減することが可能であった。


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