水産研究本部

試験研究は今 No.548「「お魚殖やす植樹運動」に参加しました」(2005年6月16日)

「お魚殖やす植樹運動」に参加しました。

  今回は、海を離れ、植樹運動という森造りに関する話題について触れてみたいと思います。

  ここ稚内では今年は例年に比べ雪が多かったため、春の訪れも遅く、5月下旬にやっと桜が開花しました。
  6月に入り、山の木々もやっと緑になり始めた頃、宗谷管内猿払村漁協女性部主催の「お魚殖やす植樹運動」が行われ、稚内水産試験場からは、場長を初め企画総務部職員数名が、昨年に引き続き参加しました。

  この「お魚増やす植樹運動」は、北海道漁協女性部連絡協議会創立30周年を記念して始められており、植樹活動によって森造りを推進し、河川の環境を守り、また、森から流れ出す栄養により、きれいで豊かな海を造ることを目的に行われています。

  猿払村漁協の植樹運動への取り組みは熱心で、道内漁協でも最多の回数となっており、今年で18回目を数え、これまで2.98haの植林を行っています。

  今回は、漁協女性部の外、漁協・漁連・信漁連職員、役場職員、地区水産技術普及指導所など総勢43名が参加し、宗谷森造りセンター指導のもと、約400本のエゾアカマツの苗木を植林しました。
    • 写真1
      (開会宣言) 
    • 写真2
      (植樹状況)
  石井女性部長の開会宣言があり、宗谷森造りセンター職員から植樹方法について実演があった後、参加者全員による植樹が開始されましたが、始めてみると植樹という作業がとても大変な作業であることに気づかされました。

  企画総務部の職員も、人手の足りないときは、地引き網調査など体力勝負の研究部調査に参加しており、体力にはある程度自信があるのですが、植林というスコップ、鍬を使うというなれない作業であること、熊笹が根をはっていること、また、海から離れた内陸部で非常に蒸し暑いことなどにより、4~5本植樹しただけで息が上がってしまうような状況で した。

  しかし、漁協女性部の皆さんは、笑顔で次々と苗木を植樹していきます。「あら、兄さん、若いのに(あまり若くはないですが・・・)、もうへばったのかい?」と言われ、よし頑張ろうと、ばてている身体にむち打ち、植樹を続けようとしますが、なかなか作業は進みません。そんな私たちを横目に女性部の皆さんは苗木を植え続け、400本の植樹は完了しました。さすがは元気な浜の母さんたちと感心してしまいます。

  今回の話題は、「試験研究は今」というテーマから若干外れるかもしれませんが試験研究以外にも、このような活動に参加していることを紹介させて頂きました。当稚内水産試験場としては、今後とも、 宗谷・留萌管内の 水産関係イベントに積極的に参加していき、地域に根差した試験場として活動していきます。

  ここは、ホタテやケガニの水揚げでは道内屈指の地区であり、女性部の皆さんが植樹した木々が数十年後には立派な森になり、前浜にさらにきれいで豊かな海が造られることを祈念し、結びとさせていただきます。(稚内水産試験場 企画総務部 今)
    • 写真3
      (植樹終了記念撮影)

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