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中央水産試験場

海況速報(2013年02月)

平成24年度 第6号(通算 No.150)
平成25年3月22日

北海道立総合研究機構 水産研究本部

2月中旬~下旬の海況

海域別情報

日本海海域
対馬暖流(指標:100m層水温6℃以上)は,積丹半島以南では本道の沿岸寄りを,道北では利尻・礼文島の西方を北上しており,ほぼ直進した流路になっています。また,宗谷海峡近海ではオホーツク海水の流入がみられ(指標:表面水温2℃以下),その一部は本道沿岸寄りを南下しています。対馬暖流の流量は,前回に引き続き,例年よりも多くなっています。
水温は,積丹半島以南の沿岸側で例年よりも1~2℃高い他は,例年よりも低い海域が広くみられます(水温偏差表参照)。
余市における旬平均水温は,1月上旬から下旬では「かなり低い」でしたが,2月中旬からは「平年並み」になっています。
道東太平洋海域
道東海域一帯を親潮が覆っており,黒潮系北上暖水はみられません。また,道東沿岸では沿岸親潮(*1,指標:水温1℃以下)が流れ,その先端はえりも岬まで達しています。
水温は,例年よりも低い海域が広くみられ,特に北緯41°東経144°~146°の海域では,水温は例年よりも1~3℃低くなっています(水温偏差表参照)。

道南太平洋海域
沿岸親潮が胆振・日高の沿岸域を覆っています。津軽暖流は沿岸モード(*2)ですが(指標:100m層水温6℃以上),えりも岬沖の北緯41°30′,東経143°では,津軽暖流から派生した水塊がみられます(指標:100m層水温5℃)。
水温は,沿岸親潮が分布する胆振・日高の沿岸域で例年よりも1~2℃低くなっています。また,噴火湾湾口沖合では,水温は例年よりも1~2℃高くなっています(水温偏差表参照)。

資料

資料 観測期間 観測海域
稚内水試(北洋丸) 2013年2月12日〜2月26日 (道西道北日本海海域)
釧路水試(北辰丸) 2013年2月12日〜2月19日 (道東道南太平洋海域)

*1:オホーツク海の海氷の融氷水を含む親潮として特に沿岸親潮という名前が付けられています。
*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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