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林産試験場

3-1 油吸着材

3-1 油吸着材

昭和60年頃,農林水産省 林業試験場(現,(独)森林総合研究所)のきのこ研究者が中心となり,木炭中の空げきが有用微生物の住みかとなることを明らかにしました。これが発端となって,木炭を燃料以外の用途に用いる研究が各所で始められるようになり,現在まで続く大きな流れとなりました。

林産試験場においても,研究者を林業試験場で研修させるなどの取り組みを始め,昭和62年頃から本格的な研究に着手しました。

この研究の中で,おが粉を350℃程度の温度で熱処理した場合,処理物に撥水性が生まれ,油と水が混在する場合,油を選択的に吸着することがわかり,この技術は実用化されました。

特許 第2594507号 油吸着材の製造方法およびその連続製造装置 があります。

関連する文献を以下に示しました。

間伐材が油吸着材に変身
梅原 勝雄,加藤 幸浩:林産試だより,7月号,(1994)

木質系油吸着材の企業化計画が始動
油吸着材プロジェクトチーム:林産試だより,11月号,(1996)

木質系油吸着材の特許が確定
油吸着材プロジェクトチーム:林産試だより,1月号,(1997)

油吸着材の特性と木質油吸着材の誕生
峯村 伸哉:林産試だより,2月号,(1998)

木質油吸着材の工場生産を開始
渋谷 良二:林産試だより,2月号,(1998)

木質油吸着材の応用製品
中村 史門:林産試だより,2月号,(1998)

木質油吸着材の特徴
梅原 勝雄:林産試だより,2月号,(1998)

木質油吸着材の開発
梅原 勝雄ほか3名:林産試験場報,12(5), 8-12(1998)

利用範囲が広がった木質油吸着材
梅原 勝雄:林産試だより,7月号,(1999)

河川の油流出事故への木質油吸着材の利用
梅原 勝雄:林産試だより,6月号,(2001)