水産研究本部

試験研究は今 No.316「稚内水産試験場がいよいよ建設開始」(1997年8月29日)

稚内水産試験場がいよいよ建設開始

1.稚内水産試験場の建設について

  稚内水産試験場は、昭和42年に建設してから今まで道北一帯の地域的な水産業の課題に関する試験研究に取り組んできました。

  しかしながら、時代の変化に伴う水産業への多様な二一ズに対応するためには現在の稚内水産試験場の施設では機能面で十分に対応できないことから、平成8年度には改築工事に向けての測量等各種調査、基本・実施設計と用地の取得を行い、平成9年7月にはいよいよ庁舎(管理研究棟、栽培棟)の建築工事が始まりました。(図2のとおり)

  改築工事のスケジュールとしては、本年は庁舎の建築工事と取水等の土木工事を実施し、平成10年度は庁舎の建築工事と外構等の土木工事を行い、平成10年9月には庁舎工事が竣工することになっております。

  一部外構工事が残ってはおりますが、新庁舎の開場は平成10年10月を予定しております。

  新庁舎の建設場所は、稚内市末広4丁目となっており、宗谷合同庁舎の近くになります。(図1のとおり)なお、現庁舎と新庁舎の施設概要については次のとおりです。

  この表からは、従来の機能を拡充しただけではなく、栽培漁業への一層の対応を目指していることがお分かりになるはずです。
 
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    • 図

2.新しい稚内水産試験場のすがた4項目を基本的柱としており、具体的な機能は次のとおりです。

(1)道北海域に対応した試験研究

  • 水産資源や漁業のモニタリング機能
  • 資源評価、適正漁獲量の推定機能
  • 資源管理モデルの開発機能
  • 新たな魚種への放流技術の開発機能

(2)ロシアとの共同研究や共同調査

  • 国際的な水産資源の予測及び管理技術の開発機能

(3)道北の水産情報ステーション

  • 水産関係者への試験研究情報等の提供機能
  • 国内外の研究機関との情報網を有する情報ステーション機能

(4)地域に融合し広く道民に開かれた水産研究の拠点

  • 水産研究等の教育・普及機能
  • 水産関係者や一般道民が積極的に利便性を図ることができる機能
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    • 図1
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    • 図2


 

(稚内水産試験場 佐々木 朗)