平成10年生まれホタテガイ稚貝付着数について
全道各地の今年のホタテガイ採苗器への稚貝付着状況について各地区水産技術普及指導所の協力を得て調査を行いましたのでお知らせいたします。今年は46漁協分(支所を含む)の採苗結果の報告がありました。
1.付着状況
今年の付着状況を例年と比較すると日本海南部が良~不良、津軽海峡、渡島太平洋、噴火湾、日高太平洋は不良、根室海峡は良、オホーツク海南部、能取湖・サロマ湖、オホーツク北部は良~並、日本海北部は良~不良となっております。
支庁別では石狩管内は良~並、後志管内は良~不良、渡島管内、胆振管内、日高管内が不良となり、根室管内、網走管内が良~並、宗谷管内、留萌管内が良~不良という状況でした。
漁協別では報告のあった46漁協のうち良が9漁協(20パーセント)、並が14漁協(30パーセント)、不良が23漁協(50パーセント)となっており、昨年と比較して良の比率は同じで並の比率が上がり、不良の比率が下がっています。
図の数値は最後に報告のあった平均値を表示した。(百単位)タマネギ袋やネトロン袋網では1袋当たり棒鋼では網地100グラム当たりの数とした。
図-1、表-1に地区別の採苗器1袋当たり(安浦、砂原、豊浦、虻田、有珠、伊達、室蘭では棒鋼を用いているので網地100グラム当たり)の付着数を示しました。日本海南部が182~5,848個、津軽海峡は146~221個、渡島太平洋は16~1,271個、噴火湾は2~1,128個、日高太平洋は24~150個、根室海峡では160~1,536個、能取湖・サロマ湖は2,838~16,499個、オホーツク南部では1,808~10,000個、オホーツク北部は1,520~5,129個、そして日本海北部では251~6,300個という結果でした。平成9年に比較して、オホーツク南部、北部が良好で渡島太平洋、噴火湾、日本海北部が不良でした。
支庁別では石狩管内は良~並、後志管内は良~不良、渡島管内、胆振管内、日高管内が不良となり、根室管内、網走管内が良~並、宗谷管内、留萌管内が良~不良という状況でした。
漁協別では報告のあった46漁協のうち良が9漁協(20パーセント)、並が14漁協(30パーセント)、不良が23漁協(50パーセント)となっており、昨年と比較して良の比率は同じで並の比率が上がり、不良の比率が下がっています。
図の数値は最後に報告のあった平均値を表示した。(百単位)タマネギ袋やネトロン袋網では1袋当たり棒鋼では網地100グラム当たりの数とした。
図-1、表-1に地区別の採苗器1袋当たり(安浦、砂原、豊浦、虻田、有珠、伊達、室蘭では棒鋼を用いているので網地100グラム当たり)の付着数を示しました。日本海南部が182~5,848個、津軽海峡は146~221個、渡島太平洋は16~1,271個、噴火湾は2~1,128個、日高太平洋は24~150個、根室海峡では160~1,536個、能取湖・サロマ湖は2,838~16,499個、オホーツク南部では1,808~10,000個、オホーツク北部は1,520~5,129個、そして日本海北部では251~6,300個という結果でした。平成9年に比較して、オホーツク南部、北部が良好で渡島太平洋、噴火湾、日本海北部が不良でした。
海域 | 日本海南部 | 津軽海峡 | 渡島太平洋 | 噴火湾 | 日高太平洋 |
---|---|---|---|---|---|
付着数 | 182~5,848個 | 146~221個 | 16~1,271個 | 2~1,128個 | 24~150個 |
海域 | 根室海峡 | 能取湖・サロマ湖 | オホーツク南部 | オホーツク北部 | 日本海北部 |
---|---|---|---|---|---|
付着数 | 160~1,536個 | 2,838~16,499個 | 1,808~10,000個 | 1,520~5,129個 | 251~6,300個 |
注)垂下期間が10日未満の短いものは除く。
2.採苗器垂下時期
津軽海峡が5月6~10日、日本海南部が5月7~11日、日本海北部が5月7~19日、オホーツク北部では5月14~21日、オホーツク南部では5月12日~6月10日、能取湖・サロマ湖では6月4~15日、根室海峡では6月17~30日と順に採苗器が垂下されました。また、渡島太平洋と噴火湾は5月17日~7月7日に、そして日高太平洋では6月19~26日にかけて垂下されました。今年は日本海、オホーツク海で昨年より1週間程度早い時期となっています。
渡島太平洋、噴火湾では例年と同様の時期でした。
渡島太平洋、噴火湾では例年と同様の時期でした。
3.ヒトデの付着状況
ヒトデの付着状況は報告のあった中では日本海南部から北部、オホーツク北部にかけて平均で約7個/袋の付着が確認されました。また、オホ-ツク海では平均で0.6個/袋と少なく、噴火湾では皆無に近い状態でした。
4.まとめ
平成10年の稚貝付着数はオホーツク海では比較的良好でしたが、噴火湾、渡島太平洋では最悪の状態でした。噴火湾の養殖用の稚貝は主にオホーツク海方面から稚貝を移入した様子で必要量はなんとか確保した模様です。昨年も噴火湾では不良であり、2年続きの不振に地元では来年以降の採苗に不安を抱いていると思われますが、今後はマリンネット等を利用した情報ネットワークをより強化することが必要で、不測の事態がおきた場合の早期の対応が可能となると思われます。
(網走水試 水産業専門技術員 河野象威)