平成19年12月27日
北海道立水産試験場
11月下旬から12月上旬の海況
海域別情報
日本海海域
例年よりも水温の低い海域が広くみられます(水温偏差表参照)。特に道北では,海面から100m層まで水温が1~2℃低くなっています。前回10月の観測では,水温が例年よりも2~6℃高い海域が広くみられましたので,この2ヶ月の間に水温が急速に下降したことがわかります。
余市における旬平均水温は,9月~11月上旬までは「平年並み」から「かなり高い」で推移していましたが,11月中旬からは「やや低い」になっています。
余市における旬平均水温は,9月~11月上旬までは「平年並み」から「かなり高い」で推移していましたが,11月中旬からは「やや低い」になっています。
道東太平洋海域
前回10月に引き続き,複雑な水温分布になっています。P1線南側の41-00N,146-00Eでは100m層水温が11℃台,200m層水温が5℃台になっており,前回同様,この海域に暖水塊が分布しています。また,海面水温,50m層水温の水平分布から,沿岸域では道東沿岸流(*1)の流れが明瞭ではなく,すぐ沖側に,暖水塊から派生した北上暖水が分布しています(例:10℃の等温線)。
暖水の分布域では,水温は例年よりも2~4℃高くなっています(水温偏差表参照)。
暖水の分布域では,水温は例年よりも2~4℃高くなっています(水温偏差表参照)。
オホーツク海海域
海面水温,50m層水温の水平分布から,オホーツク沿岸域では,宗谷海峡東口付近の海面と紋別沖の50m層で水温が高くなっています(約8℃)。これは,宗谷暖流が紋別沖付近から潜流となって流れているためです。この宗谷暖流の潜り込みは,東樺太海流が北海道沿岸へ接岸したため,と考えられます。
水温は,浜頓別沖の海面で例年より1~2℃高めですが,その他の海域ではほぼ例年並みになっています(水温偏差表参照)。
水温は,浜頓別沖の海面で例年より1~2℃高めですが,その他の海域ではほぼ例年並みになっています(水温偏差表参照)。
資料
資料 | 観測期間 | 観測海域 |
---|---|---|
釧路水試(北辰丸) | 2007年11月28日〜11月30日 | (道東太平洋海域) |
中央水試(おやしお丸) | 2007年11月29日〜12月01日 | (道西道南日本海海域) |
稚内水試(北洋丸) | 2007年12月10日〜12月12日 | (道北日本海海域) |
稚内水試(北洋丸) | 2007年12月03日〜12月05日 | (オホーツク海海域) |
*1:夏~秋季に道東沿岸を流れるオホーツク海起源の沿岸流を道東沿岸流と呼んでいます。
水温平面分布図
表面水温
50m層水温
100m層水温
200m層水温
PDF版
お問い合わせ先
資源管理部 海洋環境グループ
- 住所:〒046-8555 北海道余市郡余市町浜中町238番地
- 電話番号: 0135-23-4020
- ファックス番号:0135-23-8721