平成21年6月18日
北海道立水産試験場
5月下旬~6月上旬の海況
海域別情報
日本海海域
50m,100m層水温の水平分布から,積丹半島の北西沖では,沖合冷水の岩内湾方向への南下がみられます。このため,北海道西岸では,対馬暖流が蛇行して流れています。また,北緯42度30分のJ4線では,対馬暖流の流量はほぼ例年並ですが,暖流の幅が狭いため,沿岸側が強い北上流になっています。
水温は,沖合冷水の張り出す海域で約1~2℃低くなっています(水温偏差表参照)。
余市における旬平均水温は,5月上旬では「かなり高い」でしたが,5月中旬から「平年並み」になっています。
水温は,沖合冷水の張り出す海域で約1~2℃低くなっています(水温偏差表参照)。
余市における旬平均水温は,5月上旬では「かなり高い」でしたが,5月中旬から「平年並み」になっています。
道東太平洋海域
100m,200m層水温の水平分布から,沿岸親潮(*1,指標:水温2℃以下)が道東沖の広い海域を流れています。また,道東のはるか沖合の41-00N,146-00E付近には,黒潮系北上暖水がみられます。
水温は,黒潮系北上暖水の分布する海域で,例年よりも約2~7℃高くなっています(水温偏差表参照)。
水温は,黒潮系北上暖水の分布する海域で,例年よりも約2~7℃高くなっています(水温偏差表参照)。
オホーツク海海域
オホーツク沿岸を宗谷暖流が順調に流れています。
しかし,浜頓別以東の宗谷暖流よりも沖合の海域では,表面水温が例年よりも約3~4℃と非常に低くなっています(水温偏差表参照)。
しかし,浜頓別以東の宗谷暖流よりも沖合の海域では,表面水温が例年よりも約3~4℃と非常に低くなっています(水温偏差表参照)。
道南太平洋海域
50m,100m層水温の水平分布から,津軽暖流は渦モード(*2)になりつつあります(指標:10℃等温線)。
水温は,表面では例年並ですが,津軽暖流が浦河沖に張り出す方向の50m以深には,例年よりも約2~4℃高くなっている海域があります(水温偏差表参照)。
水温は,表面では例年並ですが,津軽暖流が浦河沖に張り出す方向の50m以深には,例年よりも約2~4℃高くなっている海域があります(水温偏差表参照)。
資料
資料 | 観測期間 | 観測海域 |
---|---|---|
中央水試(おやしお丸) | 2009年06月01日〜06月03日 | (道西日本海海域) |
稚内水試(北洋丸) | 2009年06月01日〜06月03日 | (道北日本海海域) |
稚内水試(北洋丸) | 2009年05月25日〜05月27日 | (オホーツク海海域) |
釧路水試(北辰丸) | 2009年05月25日〜05月27日 | (道東太平洋海域) |
函館水試(金星丸) | 2009年06月08日〜06月10日 | (道南太平洋海域) |
*1:オホーツク海の海氷の融氷水を含む親潮として特に沿岸親潮という名前が付けられています。
*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。
水温平面分布図
表面水温
50m層水温
100m層水温
200m層水温
PDF版
お問い合わせ先
資源管理部 海洋環境グループ
- 住所:〒046-8555 北海道余市郡余市町浜中町238番地
- 電話番号: 0135-23-4020
- ファックス番号:0135-23-8721