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林産試験場

1-4 きのこ培地

 きのこ類、山菜類、木炭などの特用林産物の生産は、山村地域などの雇用の場や、農家林家の現金収入源として大きな役割を果たしており、平成15年における道内の生産額は106億円に達しています。その中で、きのこ類の生産額は9割を占めています。

 道内で人工栽培されているきのこのほとんどは、おが粉と米ぬかなどの栄養源を混ぜ合わせた培地を用いる『菌床栽培』で生産されています。シイタケについては、樹皮付き丸太を用いる『原木栽培』による生産が続けられていますが、その量は生シイタケ生産量の約2割まで減少しています。

 道内で人工栽培されている主なきのこは9種類になりますが、使用するおが粉の樹種によってきのこの発生量が変わることがあり、きのこがほとんど得られない場合も見られます。きのこの種類とおが粉の樹種の上手な組み合わせが、人工栽培を成功させるノウハウの一つになります。

 林産試験場では、きのこの菌床栽培に用いるおが粉の樹種や栄養源などを変えた種々の栽培試験を行ってきました。菌床栽培とおが粉の樹種の関わりの結果(論文など)を、以下に示すきのこ別に整理しましたのでご活用ください。括弧の中の数値は、関係する論文などの数を示しています。

1.シイタケ(7) 2.ナメコ(10) 3.タモギタケ(12)
4.ヒラタケ(9) 5.エノキタケ(野生型含む:5) 6.マイタケ(3)
7.ムキタケ(3) 8.ツバナラタケ(17) 9.ブナシメジ(3)
10.薬用きのこ(マンネンタケ、コフキサルノコシカケ:2) 11.その他(12)