エクステリア
企画指導部デザイン科長 金森 勝義
【ガーデンファニチャー】
庭で使う家具のことで,一般にはテーブルと椅子をセットにした輸入製品が多く見られます。木製のほかにプラスチック製やアルミ合金製のものがあります。
【カーポート】
車庫といいますと,北海道ではこれまでスチール製のガレージタイプが主流でしたが,最近になって同じくスチール製のカーポートタイプの需要が伸びています。また,本州などで普及しているカーポート(支柱にスチールやアルミ合金,屋根仕上げ材に樹脂板を使ったもの)を北海道でも見かけますが,製品カタログに記載されている最大積雪量は現在のところ50・が上限のようです。
木製のカーポートは,木材の乾燥,接着,防腐・防虫などの処理技術の進歩などによって,一昔前のものとは比較にならないほど,製品性能に優れたものが市販されています。北海道の2,3のメーカーでは構造部材に道産材を使ったカーポートやガレージの受注生産を行っています。
【物置】 |
【ミニハウス】
ライフスタイルの多様化の中で,最近はミニハウスやミニコテージなどと呼ばれている比較的規模が小さく,ログハウスのような組立式構築物を設置するケースが見られます。サウナやバーベキューのためのミニハウスも市販されています。
【門扉・フェンス】
これらの市場は,かつてはアルミ合金やスチール製品の独壇場でしたが,最近になって一部に木材と鋼材などを組み合わせたものが製品化されています。木製門扉は北海道では積雪などの理由でさほど普及していませんが,フェンスは隣地との境界に設置する従来品のほかに,デッキ用としての需要も増えています。フェンスには北海道産のカラマツ材を使ったものが市販されています。
【その他】
住宅まわりには,これまでのもの以外に,あずまや,舗装材料,照明付き門柱,郵便ポスト,バードフィーダーなどに木材を使ったものがあります。
おわりに
木デッキに象徴される住宅のエクステリアは,これまでの欧米の模倣あるいは模倣もどきから,日本の生活様式や気候風土に適合した新しいものへと脱皮しようとしています。住宅のエクステリアは建物の付帯工事といった時代が終わり,街並みなども総合的に捉えた家づくりが求められています。
北海道建設部では現在「北海道景観形成基本計画」を作成しています。この中で,まちと田園と自然の相互の関わりを生かした調和の取れた景観づくり,北海道らしさをつくり出す景観づくりなどを検討しています。
このような動きにも注視しながら,林産試験場では平成11年度から3か年計画で「ガーデニングを含めた木製エクステリアの開発」に取り組んでいます。この中で,北海道産のカラマツ材やトドマツ材を活用し,さらにデザイン性,施工性,機能性およびメンテナンス性に優れたエクステリアの開発を行う予定です。
製品事例でご協力いただいた会社名(アイウエオ順)
(1) (株)クマガイ 旭川市南8条21丁目
(2) (株)サトウ 帯広市西25条北1丁目
(3) (株)昭和マテリアル 岩見沢市上幌向町542-7
(4) TOPジャパン(株) 札幌市北区篠路6条1丁目
(5) 丸善木材(株) 釧路郡釧路町桂4丁目
(6) (株)吉田組 歌志内市字本町231