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稚内水産試験場

カニ類(ケガニ・ベニズワイガニ)

ケガニ

分類

    • ケガニ
学名:Erimacrus isenbeckii
英名:hair crab, horsehair crab

分布

オホーツク海では二丈岩周辺~知床沖の水深150メートルより浅い海域に主に分布しています。 また、宗谷海峡や日本海側の利尻・礼文島の周辺海域にも分布しています。 さらに北方のロシア側にも分布していていますが、詳細は不明です。 生息域の底質は堅い岩盤より軟らかい砂泥質を好みます。 水温は暖かい環境は苦手で、10℃以下の冷たい環境を好みます。

漁業

オホーツク海では毎年3~8月にかご漁業でケガニを獲っています。 かご漁業とは、海底に餌のついたかごを設置して、餌の匂いでケガニをかごの中までおびき寄せて、漁獲する方法です。

資源を減らさないために

過去に北海道では、獲りすぎによって 、ケガニがあまり獲れなくなった苦い経験があります。 このような失敗を犯さないために北海道の海域では、 (1)雌は獲らない、 (2)雄でも甲長8センチメートル未満は獲らない、 (3)ケガニを減らさないように事前に漁獲できる量(許容量)を決めてそれ以上を獲らない, といったとり決めがあります。

ベニズワイガニ

分類

    • ベニズワイガニ
学名:Chionoecetes japonicus
英名:red queen crab, red snow crab

分布

日本海側では水深500~1,700メートルのとても深い海域に多くに分布しています。 ちなみにズワイガニはそれよりも浅い水深200~450メートルの海域に分布しています。

漁業

茂多岬より北側の海域では昭和60年に本格的に漁業が許可され、毎年7~4月にかご漁業でベニズワイガニを獲っています。 この漁業の主な漁場は深い海域なので、沖合の遠い所まで行って操業しなければなりません。

資源を減らさないために

北海道ではベニズワイガニが少なくならないように、 (1)雌は獲らない、 (2)雄でも甲幅9.5センチメートル未満は獲らない、 (3)ベニズワイガイを減らさないように事前に漁獲できる量(許容量)を決めてそれ以上を獲らない、 といったとり決めがあります。

かご漁業

かにかごのしくみ
餌でカニを集め、かごの中に誘い込んで漁獲します。
    • かにかご
      図 かにかごのしくみ
かにかごの優れたところ
かごは中に入ったカニは生きたまま水揚げすることがきます。
水揚げが規制されている雌や小さいカニも生きたまま海に戻すことができます。 
    • ケガニ
      図 かにかごに入ったケガニ
かにかごの設置のしかた
かごは対象のカニの生息水深に合わせて海底に設置され、1~数日間そのまま放置されます。
    • かご設置状況
      図 かにかごの設置状況の模式図

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