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稚内水産試験場

スケトウダラ

スケトウダラに関しての情報をまとめております。

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分類

    • スケトウダラ
学名:Theragra chalcogramma (Pallas)
英名:Walleye pollock, Alaska pollack
露名:Минтай
地方名:スケソ、スケトウ、ピンスケ(小型魚)、マゴスケ(幼魚) 

生態

  •  形態的特徴
体は細いやせ型、眼と口は大きく、下あごが上あごより突出する事でマダラ、コマイと区別できる。下あごのひげは無いか極めて微小。成魚では、雄の腹鰭は雌より長い。体の背側は褐色、腹側は銀白色で体側に明瞭な黒褐色の不規則斑紋が走る。
  • 分布
北太平洋に広く分布し、大陸棚とその斜面水域に生息する。日本周辺では南限が山口県(日本海側)と宮城県(太平洋側)あたりまでで、一般に底魚のイメージが強いが、水深2000メートルを超える所でも 0~400メートルの中層に生息する事もあり浮き魚的な性質も持つ回遊性魚類である。
  • 生息水深
生息水温はおよそ2-10℃で2-5℃に多い。稚魚時代は比較的沿岸域で生活するが、成長とともに沖合そして中・底層へと移動していく。成魚になると冬~春の産卵時に接岸し、その後に分散し夏~秋は策餌のための回遊という生活を繰り返す。北海道日本海側で放されたスケトウダラがオホーツク海や太平洋側で最捕獲されている。
  • 繁殖
産卵期は12~4月で1~2月が盛期、北ほど遅い傾向がある。産卵場は北海道周辺の沿岸から沖合一帯に見られるが、道西の岩内湾、噴火湾、根室海峡等のように200メートル等深線が入り組んだ様な海底地形の所に多く産卵する傾向がある。

漁業

北海道のスケトウダラ漁業は1903年ころに日本海岸の岩内で始まった延縄漁業に端を発する。スケトウダラ沿岸漁業が始まったのは1920年代に急速に始まる漁船の動力化とマダラ資源の減少、塩蔵タラコやマダラの代替品としての国内需要の増加、韓国沿岸のスケトウダラの不漁による貿易需要の拡大等がある。
機船底曳網漁業は1930年代から沿岸でのカレイ類などの鮮魚を対象とした漁業から、より沖合での練り製品を中心とした加工用魚種へと対象をかえ、1951年以降本格化した。200海里以降約10年間に北海道周辺では、漁獲量は80万トンから50万トンへと漸減し、ここ数年は30万トン前後で推移している。

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