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中央水産試験場

海況速報(2012年04月)

平成24年度 第1号(通算 No.145)
平成24年5月1日

北海道立総合研究機構 水産研究本部

4月中旬~下旬の海況

海域別情報

日本海海域
対馬暖流(指標:100m層水温6℃以上)が北海道の西岸に沿って順調に流れています。松前沖では,暖流の幅が狭くなっており,強い北上流になっています。対馬暖流の流量は,前回2月では例年の2割程度でしたが,今回は例年の2倍程度と強勢に転じています。
水温は,対馬暖流が流れる低層(深度100m,深度200m)で,例年よりも1~3℃高くなっています(水温偏差表参照)。
余市における旬平均水温は4月上旬では「かなり低い」でしたが,その後昇温し,4月下旬では「やや高い」になっています。
道東太平洋海域
道東沿岸を沿岸親潮(*1,指標:水温2℃以下)が広く覆っており,その先端はえりも岬を超え道南太平洋に達しています。また,北緯41度,東経144度と北緯42度,東経145度付近に黒潮系北上暖水がみられます(指標:50m層水温6℃以上)。
水温は,黒潮系北上暖水が分布する海域で,例年よりも2~5℃高くなっています(水温偏差表参照)。
オホーツク海海域
宗谷暖流がオホーツク海沿岸を順調に流れています(指標:50m層水温4℃以上)。
水温は,宗谷暖流が流れる海域で例年よりも1~2℃高くなっています(水温偏差表参照)。
道南太平洋海域
沿岸親潮が道南太平洋の沿岸側を覆っており,その先端は噴火湾湾口部近くにあります(指標:50m層水温2℃以下)。津軽暖流は沿岸モード(*2)です。
水温は,津軽暖流が分布する海域で,例年よりも1~3℃高くなっています(水温偏差表参照)。
資料
資料 観測期間 観測海域
稚内水試(北洋丸) 2012年4月10日〜4月18日 (道北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2012年4月23日〜4月24日 (オホーツク海海域)
釧路水試(北辰丸) 2012年4月16日〜4月22日 (道東太平洋海域)
函館水試(金星丸) 2012年4月12日〜4月16日 (道西道南日本海海域)
函館水試(金星丸) 2012年4月20日〜4月25日 (道南太平洋海域)

*1:オホーツク海の海氷の融氷水を含む親潮として特に沿岸親潮という名前が付けられています。
*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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