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中央水産試験場

海況速報(2008年12月)

平成20年度 第5号(通算 No.125)
平成21年1月20日

北海道立水産試験場

11月中旬~12月上旬の海況

海域別情報

日本海海域
積丹半島南西方の43-30N,140-00E付近に暖水渦がみられます(指標:200m深水温の4℃等温線)。この暖水渦により,対馬暖流はこの渦の西方を主に流れています。J3線での流量は,ほぼ例年なみです。
水温は,沿岸側が平年並み,沖合側が例年よりも低くなっています。特にJ37では例年よりも1~5℃低く,これは,例年10月に積丹沖に形成される断水渦の発達時期が遅く,また12月においても西進していないため,対馬暖流の沖方向の張り出しが例年よりも弱いことを示しています(水温偏差表参照)。
余市における旬平均水温は11月中旬までは「平年並み」でしたが,12月は「やや高い」で推移しています。
道東太平洋海域
10月に引き続き,親潮が道東沖合海域を広く覆っています(指標:100m層水温5℃以下)。親潮分布域の南方には,黒潮系北上暖水がみられます(指標:100m層水温10℃以上)。また,この暖水はえりも岬東方の42-20N,143-00E付近にも分布しています(指標:100m層水温7℃以上)。
水温は,例年よりも親潮域で1~3℃低く,暖水域で1~4℃高くなっています(水温偏差表参照)。
オホーツク海海域
オホーツク沿岸を宗谷暖流が順調に流れています。ただし,東カラフト海流の接岸により,45-00N以南では宗谷暖流は潜流となって流れています。
水温は,全体的に高くなっています(水温偏差表参照)。
道南太平洋海域
水温は全深度で例年よりも高くなっています(水温偏差表参照)。この高水温化は,観測時期が例年よりも早かったことと,観測した時期においても水温は例年よりも高かったことが要因と考えられます(函館海洋気象台ホームページ内の北日本沿岸域の詳細な海面水温の状況(試験公開)から)。
資料
資料 観測期間 観測海域
中央水試(おやしお丸) 2008年11月26日〜11月29日 (道西日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2008年12月01日〜12月04日 (道北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2008年11月25日〜11月27日 (オホーツク海海域)
釧路水試(北辰丸) 2008年11月25日〜11月28日 (道東太平洋海域)
函館水試(金星丸) 2008年11月17日〜11月19日 (道南太平洋海域)

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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