森林研究本部へ

林産試験場

1-3 暗渠疎水材

 農地の透水性は,作物の安定生産を図る上でとても重要です。排水不良は,作物の成長を抑えるばかりか,病害虫の発生,作業機械の走行性に影響します。これを改善するには,暗渠の設置が効果的です。疎水材には,農地の近郊から入手しやすい資材,例えば水田地帯では麦桿,砂利,火山灰が使用されています。

 カラマツチップを用いた暗渠疎水材は,排水性や耐久性に優れ,圧縮に強く施工後の形状が安定しているなどの理由で,年々その使用量を上げています。平成15年度には,農政部の所管する公共土木工事における使用量が,みかけ体積で10万2千m3(実体積は約1/3)となり,パルプチップの新しい用途として注目されています。

 関連する文献を以下に示しました。

暗渠用疎水材としてのカラマツチップ-その応用性について-
窪田 實:林産試だより,11月号,(1996)

カラマツチップの暗渠用疎水材としての利用
津田 真由美ほか9名:林産試験場報, 11(2),5-10(1997)

木材チップ,農業分野で大活躍!!
津田 真由美:林産試だより,7月号,(1999)

木質系低コスト暗渠疎水材の可能性について
石河 周平:林産試だより,9月号,(1999)

カラマツチップ疎水材の性能と施工
津田 真由美:林産試だより,5月号,(2001)

木質チップの暗渠用疎水材としての利用
佐藤 真由美ほか4名:林産試験場報,17(1), 1-6(2003)