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林産試験場

1-5 木質飼料

農林水産省の農林水産技術会議事務局は,昭和56~平成2年度の10年間,木材の飼料化を含む大型プロジェクト研究として「バイオマス変換計画」を実施しました。

林産試験場は,農林水産省 林業試験場(現,(独)森林総合研究所)の委託を受け,昭和60~62年の3年間,木材の飼料化の研究を行いました。

右の図中の,イラストは「木材がエサになるわけ」,写真1は高圧の飽和水蒸気で蒸し飼料化する機械(オートクレーブ),写真2は実際に牛が食べているところです。図をクリックすると拡大します。

以下に,木材の飼料化に関して林産試験場の刊行物に掲載された文献を紹介します。

文献名 掲載誌 内容
「ヤギはなぜ紙を食べるか・木材の飼料化をめぐって」 林産試だより,5月号,(1984) 木材が飼料になるわけ
・バイオマス変換計画の現状と展望
・木材の飼料化技術・木材の飼料価値
「木からできるエサを知る」 林産試だより,6月号,(1985) 木材の飼料化価値を知る酵素を使った簡易な測定法
「木質飼料にふさわしい樹種をさぐる」 林産試だより,12月号,(1985) 代表的な広葉樹・針葉樹についてその飼料化価値
「食べられる木材ー木材の飼料化」 林産試だより,5月号,(1986) シラカンバ・シナノキ・ナラの樹齢や部位による飼料価値の変化
「木材飼料の品質はどのくらいバラツクか」 林産試だより,2月号,(1987) 木質飼料を食べた乳牛の乳量の変化,肉牛の体重増加,木質飼料の連続製造装置の開発など
「木材飼料の副産物」 林産試だより,9月号,(1987)年 木質飼料から熱水で取り出せるキシロースなどの有用成分の量
「木のエサをペレットにする」 林産試だより,10月号,(1989) 木質飼料と米糠を混ぜた原料のペレット化

この他,関連する文献として,以下のものがあります。

木質飼料の製造に関する研究(第1報)-酵素糖化率測定法に関する検討-
斎藤 直人ほか3名:林産試験場月報,3月号,(1986)

木質飼料の製造に関する研究(第2報)-適用樹種の拡大について-
安久津 久ほか3名:林産試験場月報,6月号,(1986)

木質飼料の製造に関する研究(第3報)‐蒸煮による抽出と消化性の影響‐
斎藤 直人ほか3名:林産試験場報,1(3),18-22(1987)

木質飼料の製造に関する研究(第4報)‐製造条件に関する研究‐
遠藤 展ほか4名:林産試験場報,1(6),27-33(1987)

木質飼料とキシロース
斎藤 直人:林産試だより,10月号,(1988)

木材から作る牛のエサは,いくらでできるか?
遠藤 展:林産試だより,10月号,(1988)

木質飼料の製造法と性質
葛西 章:林産試だより,10月号,(1988)

連続型混合・成形装置の開発
遠藤 展:林産試だより,7月号,(1991)

河畔林ヤナギを黒毛和牛用飼料にするための研究
檜山 亮:林産試だより,4月号 (2022年)