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林産試験場

成果品ギャラリー(2010)(2010追加)

林産試験場で開発した成果品を紹介しています
写真をクリックすると関連記事を見ることができます(2011/8/2更新,2013/3/6追加 )


 

3Dターニングマシンと加工サンプル1
3Dターニングマシンと加工サンプル2

3Dターニングマシンと加工サンプル
3次元加工技術の実用化
林産試験場が開発したCNC木工旋盤の技術をベースに旭川市内の機械メーカーが「3Dターニングマシン」という名称で製品化し市販を開始しました。
CAMソフト,加工ソフトを内蔵しており高度な知識がなくても音声案内にしたがって自動加工が可能です。内蔵の3次元CADにより3次元データを作成することもできます。防音カバーや運転中は開かないインターロック制御の安全扉を備えています。
障害を抱えた方々にも安全に操作ができ,福祉施設でもご使用いただけます。
木製ハイブリット遊具全景 柱脚接地部
木製ハイブリッド遊具全景と柱脚接地部

安全とメンテナンス性を向上させた木製ハイブリッド遊具
遊具には,耐用年数が長く部材の劣化診断が容易に行え,安全でコストのかからない製品が求められています。そこで,木製遊具の支柱脚部と基礎との間に接合金具を用い,木部が地面に直接接しない構造とするとともに,柱頭に木製の保護キャップを設けることで,安全とメンテナンス性の向上を図った遊具の設計を行いました。この新しい木製ハイブリッド遊具は,安全性,耐久性,メンテナンスコストなどを総合的に評価するため,旭川市内の保育所敷地内に試験設置しました。

道産材を用いたI形梁の施工
道産材を用いたI形梁の施工
国産カラマツLNLを用いたI形梁の施工
国産カラマツLVLを用いたI形梁の施工

I形梁の実用化と大臣認定
木質I形梁は優れた寸法安定性と高い強度性能を持つ新しいエンジニアードウッドです。道(国)産材を使った複数の製品で国土交通大臣の認定を取得しましたので選択の幅も広がりました。木造住宅の構造体の品質向上・資源の有効利用に貢献できる材料として枠組壁工法(2×4)分野を中心に普及を図っています。

●道産トドマツ製材と道産カラマツ合板を用いたI形梁
(久保木工株式会社 平成17年5月認定取得)
●国産カラマツLVL(単板積層材)を用いたI形梁
(株式会社キーテック 平成23年2月認定取得)

三層パネルを使った壁・床
三層パネルを使った壁・床

三層パネルを壁・床に
一般の工務店がカラマツ・トドマツ三層パネルを耐力壁や床構面で使えるように強度性能を明らかにし,設計資料を整えました。実大強 度試験を行い,壁倍率,床倍率といった住宅の構造設計で必要となる性能値を明らかにしたことによって, 活用の幅が格段に広がりました。現在,国土交通大臣による壁倍率の認定を3.5倍で申請中です。

ペレット貯蔵サイロ デモ用ストーブ
ペレット貯蔵サイロとデモ用ストーブ

ペレットの貯蔵および自動供給システム
石油やガス・電気などによる暖房機器と同等な利便性を持たせることにより,ペレットストーブを主暖房とする住宅の普及促進を目指し,ペレットの貯蔵および空送による自動供給システムの開発を民間企業との共同研究にて行いました。本研究成果を基に,共同研究先でデモンストレーション機の試験運用を開始しており,実用化へ大きく近づいたと考えられます。

2年生のヤナギ精製したバイオエタノール
2年生のヤナギと精製したバイオエタノール

木材からバイオエタノール
成長が旺盛で,食料生産と競合しないヤナギを原料として,工程や装置がシンプルで,環境負荷の少ないバイオエタノール製造プロセスを開発しました。バイオエタノールとともに機能性成分であるキシロオリゴ糖も得られます。

木材改質の工程
木材改質の工程
改質木材を使用した育苗培土
資源の枯渇などによって入手しづらくなった資材に替わって,木質バイオマスを農業用培土資材として活用するため,木粉にアンモニアを吸着させた改質木材(特願2006-116141)を培土資材と配合し,新たな育苗培土を開発しました。改質木材は簡易な化学処理での製造が可能で,改質木材を配合した育苗培土は市販育苗培土と比較しても,実用的な性能を示します。

 


成果品ギャラリー(2010追加)


単板積層圧密接合によるL字形部材
単板積層圧密接合によるL字形部材

剛節木質ラーメンの作製(追加)
剛節(接合部に大きな力が加わっても接合角度に変化がないもとの見なすことのできる接合)の木質ラーメンを目指し,単板積層圧密接合技術を開発しました。この剛節技術で断面120×300mmのL字形コーナー要素を作り,柱および梁部材(カラマツ集成材)を木ダボ接合で縦継ぎすることにより,実大(スパン4m,高さ3m)の門形木質ラーメンが成立することを実証しました。

遮炎性能試験と性能イメージ
遮炎性能試験と性能イメージ

木材・アルミ複合サッシへの遮炎性能付与(追加)
はめ殺しの木材・アルミ複合サッシ(複合サッシ)を対象に,遮炎性能を付与するための要素技術の検討を行いました。耐熱強化ガラス2枚による複層ガラスを用い,ガラスと枠の収まり,脱落押さえの材質,配置等を適切に組み合わせることにより,仕様を従前の同性能のものより簡略化でき,コストダウンが図られる見通しが得られました。

カラマツ樹皮の粉末
カラマツ樹皮の粉末

道産針葉樹の樹皮タンニンによるフェノール樹脂接着剤の改良(追加)
タンニンはフェノール樹脂接着剤(PF)の硬化促進作用を持ち,カラマツ,アカエゾマツの樹皮に多く含まれます。カラマツ,アカエゾマツの樹皮粉末をPFに添加することによって,熱圧温度を低減しても接着可能であることを明らかにしました。含水率6%の単板の接着においては,カラマツ樹皮粉末添加では110℃,アカエゾ樹皮粉末添加では100℃で熱圧すれば合板のJASの特類の基準を満たす接着強さが得られました。

木造戸建住宅1棟あたりの生産誘発額
木造戸建住宅1棟あたりの生産誘発額

道産木製品利用による経済波及効果(追加)
建築分野において,国産材シェアの拡大が急務となっています。地域木材・木製品の利用によるメリットの一つとして地域経済の活性化が挙げられます。今回,木造戸建住宅に道産製品を使用することによる道内経済への波及効果について,(1)全て移輸入製品を使用,(2)現状の自給率で道産製品を使用,(3)全て道産製品を使用というシナリオを設け,数値的根拠を示した上で試算しました。

規格外エノキタケでGABAの生成
規格外エノキタケでGABAの生成

GABA含有食品素材・加工食品の開発(追加)
産地の集約や施設の大型化が進行するキノコ生産において,周年で発生する規格外品や廃培地の有効利用と高付加価値化が求められます。規格外品に関する取り組みとして,エノキタケやシイタケを原料に,省力化しながらGABA生成量が原料の数十倍に増えるプロセスを開発し,得られる食品素材のバリエーションを増やしました。また,GABA含有粉末を添加したパスタ類等の加工品を試作しました。

二段階培養によるアスタキサンチン生産
二段階培養によるアスタキサンチン生産

エノキタケ廃培地からキシリトール生産(追加)
産地の集約や施設の大型化が進行するキノコ生産において,周年で発生する規格外品や廃培地の有効利用と高付加価値化が求められます。廃培地に関する取り組みとして,2種類の酵母を用いた二段階培養により,エノキタケ廃培地の加水分解液から得られるキシロースを基質としてアスタキサンチン(強力な抗酸化作用を持つ成分)を生産することが可能になりました。

シイタケ廃培地
シイタケ廃培地

シイタケ廃培地からエタノール生産(追加)
産地の集約や施設の大型化が進行するキノコ生産において,周年で発生する規格外品や廃培地の有効利用と高付加価値化が求められます。廃培地に関する取り組みとして,シイタケ菌の働きで糖化性が向上した廃培地を蒸煮処理することにより,酵素糖化率が80%を超える条件を見出すことができました(林産試だより2011年12月号)。また,得られた糖液から酵母によりエタノール生産ができました。

稲わらペレット燃料
稲わらペレット燃料

農業残渣を利用したペレット燃料(追加)
稲ワラ,タマネギ鬼皮等の農業残渣をペレット燃料とするための製造条件等を明らかにしました。農業残渣単独,トドマツ単独,及びそれらの混合によるペレットの燃焼試験では,農業残渣単独ペレットは,トドマツ単独ペレットに比べ,排ガス中の窒素酸化物(NOX),二酸化硫黄(SO2)等の濃度が高く,炉内温度等が低い傾向が見られました。排ガスの安全性確保や燃焼性の向上のためには,木質原料との混合等が望ましいと考えられます。また,木質原料に農産残渣を混合することにより,木質単独よりも成形性が向上すること等を明らかにしました。

ペレットの寸法測定と燃焼性評価
ペレットの寸法測定と燃焼性評価

木質ペレットの品質管理マニュアル(追加)
質ペレットの需要を拡大するためには,適切な管理のもとで品質の安定化を図ることが不可欠です。そこで,北海道で製造された木質ペレットの品質を調査するとともに,ペレットを燃焼させる上で特に問題となる燃焼性や形状・寸法の均一性について,コーンカロリー計や画像解析法を用いた簡便な評価方法を確立し,ペレットの生産・製造にフィードバックできる簡便な品質管理マニュアルを開発しました。

カラマツ2×4用製材を試験施工
カラマツ2×4用製材を試験施工

道産カラマツ2×4用製材(追加)
道産カラマツを用いた2×4用製材の等級調査,力学特性評価を行いました。年輪幅が広く,現行JASの目視等級規定からすると低等級に判別されるものが多く出現したものの,それらを含めても,カラマツ製材が枠組壁工法住宅の壁組部材として,現在主流の北米産製材と同等以上の高い性能を有することが確かめられました。

2009の成果品

2008の成果品

2007の成果品

2006の成果品

2004~2005の成果品

2003の成果品

2002の成果品

2001の成果品

1998の成果品

1997以前の成果品