水産研究本部

試験研究は今 No.252「紹介試験研究を支える中央水産試験場図書室」(1996年2月2日)

試験研究は今 No.252「紹介 試験研究を支える中央水産試験場図書室」(1996年2月2日)

紹介 試験研究を支える中央水産試験場図書室

  ご存知のとおり中央水産試験場は平成7年に新庁舎が落成し、全道5水産試験場1センターの中核を担うにふさわしい実験機器や設備が導入されました。また、旧庁舎では3階にあった図書室も2倍に広げ、新庁舎2階のスペースの半分をとています。
今回はこの図書室を紹介をします。新庁舎図書室は以前の図書室になかった閲覧室を設け、新着資料の棚も大きくし雑誌架も十分な数を確保しました。さらに、閲覧用の机も効率的に仕事を進められるように大きなものを配置しました。また、書架と書架の間の通路部分もたっぷりと確保し、蛍光灯を効果的に設置し、エントランスホールが見渡せる明るい図書室となっています。
  この新しくなった図書室の蔵書数は約4万5千冊でこのほかに、業界新聞が6種、雑誌80種、図書資料は1ヶ月に約200冊程度が受け入れられ、研究職員の貴重な情報源となっています。
蔵書の約半分は雑誌・(各種の研究専門誌)で、国内外の動植物学や水産業、食品加工に関するものを購入したり、各関係機関と情報交換をしています。また、各都府県の水産試験場と交流を図り、研究報告書や事業報告書などを交換・収集しています。

  図書を利用するための資格は特になく、身分証明ができれば一般の方も利用することができます。専門書で一般の方々には難しい内容のものがほとんどですが、そのほかにも昭和初期からの北海道の水産に関する統計が充実しています。

  ニシン漁などの地域の歴史を研究している方などが訪れることもあります。北海道の水産試験場が1901年(明治34年)に現在の小樽市にはじめて設置されてから1世紀近くが経とうとしています。

  図書室では当時の調査の報告を復命書として保存してあります。これは北海道の水産業にとって貴重な資料であり、研究者にとっても貴重な報告となります。そして、水産業の歴史を後の世代に伝えていくためにも、これを大切に保管していく必要があります。また、それと同時に現在の試験研究を円滑に進めるためにも、研究情報を充実させていきたいと思います。(中央水試企画情報室情報課)
    • 図書館図面

トピックス

中央水試で地域プラザを開催

中央水産試験場では石狩・後志管内水産研究地域ブラザを開催します。今回は「磯焼けの海を生かす」と題して磯焼け対策の現状や今後の展望について意見交換等を行います。

平成8年2月27日(火曜日)13:00~15:30
場所…中央水産試験場3階大会議室
内容
  • 磯焼けの研究及び対策の現状と展望- 跡部進(中央水試)
  • 磯焼け地帯における局所的コンブ繁茂域- 赤池章一(原子力環境センター)
  • 海藻群落造成技術について- 吾妻行雄(中央水試)
  • ウニ肥育技術の現状と問題点- 吉田眞也(後志南部区水産指導所)
  • ウニ肥育用餌料の開発・改良- 今村琢磨(中央水試)
  • 磯焼対応システム開発事業について- 滝沢陽一
(中央水試企画情報室)