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林業試験場

イチイの害虫

異常部位 症 状
幹・枝 表面に虫または異様なものが多数付着する。幹や枝に穴・傷はない。
葉・新芽 葉が食べられる。糸を葉などに絡めた巣がある。
葉が食べられる。ときに糸が絡むが、巣はない。
変色する。食べ痕はない。虫または異様なものが多数付着する。
葉が黄ばんだり枯れる。樹上に異常や虫はみられない。 → 根へ。
細根が減少する。土中に虫がいる。

イチイの食葉性害虫

<ハマキガ科の幼虫> 腹脚は5対。触角は不明瞭。尾肢はない。

マツアトキハマキ マツアトキハマキ 体長最大約25mm。胸腹部は緑色。頭部は茶色または黒色。春に単独で葉をつづる。

イチイヒメハマキ イチイヒメハマキ 体長最大約11mm。体は黄白色、太い。頭部は黄色、すぐ後の背面は黒い。枯れ葉を数枚糸でつづって巣を作る。

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イチイの食葉性害虫、巣を作らない

<シャクガ科の幼虫> 体は細長い。体毛は不明瞭。腹脚は2対。

オオトビスジエダシャク オオトビスジエダシャク 体長最大約35mm。6~9月に発生。小さなときは黒い。

シロツバメエダシャク 緑色、細長い。

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イチイの吸汁性害虫

イチイカタカイガラムシ イチイカタカイガラムシ 最大長約3mm。半球形、赤茶色、つやがある。または、楕円形、黄色。若い枝や葉裏につく。

イヌガヤワタカイガラムシ イヌガヤワタカイガラムシ 淡い茶色の楕円形、最大長約5mm。白い綿は卵のかたまり、最大長約1cm。葉裏につく。

スギマルカイガラムシ スギマルカイガラムシ 円形~楕円形の貝殻状、最大径3mm。灰色からうす茶色で中央黄色。葉裏に寄生。

アオキシロカイガラムシ アオキシロカイガラムシ ほぼ白色。長さ約1mmで細長い、または長さ約2mmで平たい洋梨形。幹・枝・葉に寄生。

セスジコナカイガラムシ セスジコナカイガラムシ ワラジムシ形で白い粉に覆われる。体長は最大5mm。

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イチイの根部害虫

<コガネムシ科の幼虫> 胸脚が長く、体をC字に丸める。

ナガチャコガネ ナガチャコガネ 体長最大約25mm。体は白い。尾端下側中央にごく小さな内向きの刺毛が縦2列に並ぶ。

<ゾウムシ科> 幼虫は胸脚がなく、C字形に丸まらない。同時に成虫が見つかることが多い。成虫は口が突出する。

キンケクチブトゾウムシ キンケクチブトゾウムシ 幼虫は体長最大約10mm、体はほぼ白色。成虫は体長約8.5mm、黒褐色、鞘翅に黄色の斑点(鱗毛の塊)がある。

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