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林業試験場

光珠内季報-令和2年度-

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令和2年度(No.195~No.198)

No.198号(2021年3月発行)

No.198全編(PDF:5.9MB )

  • 街路樹の加齢と健康状態について(PDF:663KB)
    錦織正智・脇田陽一
    市街地の街路樹を対象に植栽後の年数別に倒伏に関与する健康状態(樹幹の損傷・樹幹内部の異常≒腐朽)を調査しました。この
    結果,樹幹の損傷は,植栽後の年数が経つほどに多くなる傾向がありました。外観からは判断できない樹幹内部の腐朽の有無は,
    植栽後の経過年数との間に明瞭な関係がありませんでした。これらの結果には植栽環境や人間の活動などを多分に反映していると
    考えることができました。
  • 現場写真で見る林内道路の侵食・崩壊 -切土のり面崩壊-(PDF:1.9MB)
    佐藤弘和・津田高明・岩﨑健太・蓮井 聡・対馬俊之
    豪雨等の災害に伴い,林道や森林作業道で発生した道路の切土のり面崩壊の状況について写真を使って紹介します。切土のり面の
    崩壊には,「表層崩壊タイプ」「地すべりタイプ」など,いくつかのタイプがありました。切土のり面崩壊の対処としては,人工
    構造物によるものがありますが,のり高などの地形条件も考慮することが重要です。
  • 現場写真で見る林内道路の侵食・崩壊 -盛土のり面崩壊-(PDF:2.8MB)
    佐藤弘和・津田高明・岩﨑健太・蓮井 聡・対馬俊之
    豪雨等の災害に伴い,林道や森林作業道で発生した道路の盛土のり面崩壊の状況について写真を使って紹介します。盛土のり面の
    崩壊パターンには,林内道路の作設位置,すなわち「山腹斜面」「谷をまたぐ場所」「川沿い」によって崩壊の仕方に特徴があり
    ます。盛土のり面崩壊への対処方法として,盛土のり面に対する分散排水や,川の水が衝突する斜面(攻撃斜面)の保護などがあ
    げられます。

No.197号(2021年1月発行)

No.197全編(PDF:2.9MB )

  • カラマツの幹の形を数式で表現する(PDF:544KB)
    山田健四
    カラマツの幹の形状を数学的に表現するために,630本の伐倒木から得た4,562点の断面データにより相対幹曲線式を作成した。
    この曲線式を利用することにより,大径化が進むカラマツ材の細りや材積の計算をより精度よく行うことが可能となった。
  • 木を伐らないで幹の腐朽位置を知る新しい方法の検討(PDF:483KB)
    小久保 亮
    人工的な腐朽部位を作ったカラマツ丸太をモデルとして用い,周囲16点から丸太を加振させて生じた共振の大きさを比較すること
    により,幹内部に生じた腐朽を画像化するために必要な,腐朽部位の位置情報の糸口が得られました。
  • ドローンを使って防風林による作物生育促進効果を見る(PDF:744KB)
    岩﨑健太
    防風林が飼料用トウモロコシの生育に及ぼす効果を,近赤外カメラを搭載したドローンを用いて把握できるか調べた。防風林によ
    り風速低下・地温上昇に伴い,トウモロコシの生育が促進された場所では,空撮で得られた正規化植生指数が高かったことから,
    ドローンは活用できると考えられた。
  • 林業用語の基礎知識 -「○○伐」-(PDF:516KB)
    佐藤弘和
    林業で用いられている主伐,間伐,受光伐などの「○○伐」について,国語辞典,林業用語集や教科書,論文,普及誌などにおけ
    る掲載状況を整理しました。「○○伐」は,国語辞典や用語集に掲載されているもの以外に過去の論文や専門書に登場するものが
    あったほか,使われ続けるもの,忘れさられそうになるもの,ほぼ忘れられたもの,言い換えられたもの,使用が限定されるもの,
    新しく造語されたものがありました。

№196号(2020年10月発行)

No.196全編(PDF:2.4MB)

  • 北海道の森林にふさわしいシカ管理を考える(PDF:552KB)
    明石信廣
    エゾシカはアカシカなどに比べて低質の餌を利用でき、森林を劣化させる特徴をもつ。北海道の現状では狩猟の制限の緩和によっ
    て捕獲される頭数以上の捕獲が求められ、公的資金による捕獲が必要である。多様な問題を引き起こすエゾシカに対応するには地
    域に密着した市町村の役割が重要であり、森林管理者は市町村と連携して取り組んでいく必要がある。
  • 森林渓流から流出する窒素になぜ注目するのか?(PDF:564KB)
    長坂 有
    北海道空知管内の森林渓流で水質を調べたところ、トドマツ高齢人工林の小流域で硝酸態窒素濃度が高いことが明らかになり、伐
    採によりその濃度が上がることがわかった。上流域での森林施業の影響が下流域へどのように波及するか、窒素流出の視点で検討
    する必要がある。
  • 市町村担当者のGIS活用方法によって異なる技術ニーズ
    -空知管内市町村の実務担当者アンケートから示唆されたこと-(PDF:607KB)

    長坂晶子
    空知管内24市町村の林業実務担当者に、森林区分の見直しに有用なツールとして何が望ましいか尋ねたところ、専門家が作成した
    「機能評価マップ」を希望する自治体がもっとも多かった。一方GISを活用している自治体は「ソフト」としての技術提供を希望
    しており、これらニーズの違いは①一般民有林内の人工林面積規模、②職員の経験年数、③GISの活用方法などに起因しているこ
    とが示唆された。

№195号(2020年6月発行)

No.195全編(PDF:5.0MB)