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道南農業試験場

平成16年度道南農試公開デー


 30℃の炎天下、多数のご参加をいただきました。
 平成16年度道南農試公開デーが7月29日(木)に開催されました。今年も好天に恵まれ163名(子供の参加者57名)の多数のご参加をいただき盛況でした。来年も、この時期に開催の予定です。みなさまのご来場をお待ちいたします。


1.よくわかる場内見学会

・漁業系有機物を利用したトマト栽培(ハウス)

 水産業が盛んな道南地域において、水産物加工の過程で発生する残渣物を有効利用するため、堆肥や肥料を作り、トマト栽培での施用法を研究しています。水産物加工により発生する残渣物(ゴミ)処理の問題と有機物資源の有効活用(自然循環型)による環境にやさしい農業の展開が期待されます。
見学1

・いちごのもみがら採苗(環境制御温室)

 いちごからランナー(苗)を採る場合、従来は土壌の上で行って来ましたが、土壌が病原菌で汚染していた場合、ランナーにも感染して汚染苗になります。そこで、土壌の上にもみがらを敷くことにより、病原菌の感染を防ぎ健全な苗を採ることができます。
見学2

・いちごの高設栽培(ハウス)

 ベッドの上でいちごを栽培することにより、従来の土壌の上で栽培する場合に比べて、栽培管理、収穫等の作業が軽減されます。今年度からいちごの葉柄中の窒素濃度を調べることによりムダをなくした適正な施肥量を決める技術(栄養診断技術)の研究を始めました。
見学3

・おいしいお米の育種(大型ガラス室の水稲栽培施設見学と水田での選抜)

 大型特殊温室内で年間3回稲を栽培して品種の開発を促進します。水田では耐冷性、耐病性に優れた品種候補の選抜を行っています。
見学4

2.パネル、標本展示

 パネルでは道南農試のあゆみ、研究各科および技術普及部の歴史、これまでの研究業績、現在の業務内容等を紹介しました。
 標本展示では大豆、小豆のいろいろな品種の展示のほか、水稲のいもち病、キュウリのうどんこ病およびべと病の罹病株と病原菌の写真およびオオモンシロチョウのキャベツの被害株と害虫の写真を展示しました。

3.相談コーナー

 作物栽培等に関する相談を受けるとともに、病害虫の診断を受け付けました。その場で回答できなかったものについては後日結果を通知しました。
相談1

4.体験コーナー

 農作物の小さな害虫を大きく拡大してテレビモニタ画面で観察できるようにセットして、参加した子供さんにも実際に操作して体験していただきました。  公開デーに来場の記念として、乾燥した稲を使ってカードの作成を行い、多くの子供さんに体験していただきました。
実験1  実験2

5.ジャガイモ病害のクリーン農業防除技術の紹介と収穫体験

 ジャガイモ疫病の減農薬、無農薬栽培による被害状況と収穫量を展示して紹介するとともに、いも掘りを体験していただきました。
試食2

6.試食

 道南農試で育成した道南地域向けの「ふっくりんこ」と「ほしのゆめ」を試食していただき、食味のアンケートに回答していただきました。また、場内のハウスで栽培されたトマトも賞味していただきました。
試食2