光珠内季報-平成14年度-
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平成14年度(No.127~No.130)
No.130号(2003年3月発行)
- 品種登録出願中のハマナス類交雑種の特徴(PDF:180KB)
八坂通泰
P1~6
北海道の花である「ハマナス」をはじめとするバラ属の交配により作出した4個体を品種登録出願中です。これら出願品種の
花や樹形などの特徴,増殖方法,環境適応性などについて紹介します。 - 樹木の種子はどの深さまで発芽できるか? -種子吹付けによる法面緑化のために-(PDF:149KB)
棚橋生子
P7~10
道路等の法面の吹付け緑化で木本を導入するため,道内自生の木本6種を用いて,種子はどの深さまで発芽できるかを調べまし
た。その結果,地中3cm以上の深さに埋まると,発芽率は急激に低下し,発芽時期は遅くなり,初期成育も劣ることがわかり
ました。 - 衛星画像を利用して有珠山噴火の森林被害を調べる(PDF:254KB)
菅野正人
P11~15
2000年3月31日の有珠山噴火による森林整備対策を支援するため,衛星データを解析して噴火直後の森林被害区分図を作成
し,さらに2001年の森林被害状況と比較して森林被害の移り変わりを明らかにしました。
No.129号(2003年2月発行)
- 協働で進める森林づくり活動を実現するために -都市と山村における住民と森林所有者の意識の違いをふまえて-(PDF:291KB)
青柳かつら
P1~5
森林づくり活動を協働で進めていく上での課題を明らかにするため,都市と山村の住民,森林所有者を対象に,森林保全に関
するアンケートを行いました。回答では,保全施策やボランティアへの考えなどに,地域と立場による違いがみられました。
今後は,先進活動事例なども参考にしながら,森林づくり活動に関係する人々が,地域への意識を高めていけるような活動内
容や,考え方の違いを理解しあえる意見交換の場を整えていくことが大切です。 - ウダイカンバ衰退原因の解明に向けて -樹冠の大きさからの検討-(PDF:155KB)
大野泰之
P6~10
道内各地で発生しているウダイカンバ衰退木の特徴を樹冠の大きさを指標として解析した。その結果,樹冠の小さな個体は樹
冠の大きな個体に比べて衰退しやすいことが分かった。また,胸高直径と樹冠面積との関係をもとにウダイカンバ林を管理す
るための立木密度を示した。 - クロマツ海岸林の密度管理方法(PDF:179KB)
佐藤 創
P11~14
クロマツ海岸林の最多密度線,収量比数線を作成し,立木の混み具合を指標化した。目標とする収量比数を最適と考えられる
形状比から0.7とし,この値に近づけるための保育伐方法を提示した。 - 樹木だより・シナノキ(PDF:43KB)
渡辺一郎
P15~18
シナノキは全国に分布し,日本を代表する広葉樹の一つである。特に北海道で多い。合板,家具,蜂蜜,ハーブティ,街路樹
など多様に使われている。しかし,その生態については意外と知られていない。例えば,つぼみはいつ頃から発達するのだろ
うか? ここでは,シナノキの開葉から開花,結実までを観察するうちに見つけた不思議な現象についてみてゆく。
No.128号(2002年10月発行)
- 多雪地の道路法面における階段工の効果(PDF:131KB)
福地 稔
P1~4
多雪地の道路法面への樹木導入方法を検討するため,階段工の施工効果を調査した。施工により雪圧の減少や積雪の移動が抑
制され,植栽木の成長にも効果のあることがわかった。 - 防風林の構造から防風効果を予測する(PDF:137KB)
鳥田宏行
P5~8
防風林の構造から防風効果を予測するため,風洞実験をおこなった。その結果,防風林の減風率,防風範囲は,葉面積密度と
林帯幅を掛け算した値と強い相関がみられた。葉面積密度×林帯幅は,防風林の防風効果を予測する指標として有効である。 - 樹木の根系による斜面崩壊防止機能(PDF:142KB)
鳥田宏行・佐藤 創
P9~11
樹木根系の斜面崩壊防止機能を調べるために,崩壊現場において崩壊前の林分を仮想し,立木密度が高い場合と低い場合の2
タイプについて,斜面安定計算をおこなった。樹種や根量の違いによって,計算上の斜面の安定性は大きく変化した。 - 葉の塩水処理試験による樹木の耐塩性のランク付け(PDF:206KB)
小久保亮
P12~14
ハマナス,アキグミなど10種の広葉樹および産地の異なったミズナラの葉を用いて,葉の塩水処理試験をおこなった。その
結果,切り枝の葉のナトリウムイオンを測定することにより,葉の耐塩性のランクづけができることが示唆された。
No.127号(2002年6月発行)
- 林業試験場が平成14年度に取り組む試験研究のあらまし
- ヤツバキクイムシの被害対策2 -被害の予防-(PDF:113KB)
原 秀穂
P9~13
ヤツバキクイムシの被害予防の基本は,古くからいわれているように,丸太の早期搬出である。放置可能な丸太の太さや長さ
について検討した結果,直径10cm未満の丸太は増殖源として好適ではなく,丸太は長さ30cm以下に切断すれば乾燥が進む
ため,増殖源として不適になると考えられた。その他,すでに報告または実施されているヤツバキクイムシの有効な被害予防
方法をとりまとめ紹介した。 - アカエゾマツ精英樹の通信簿(特性表 Ver.1)(PDF:41KB)
来田和人
P14~17
アカエゾマツ精英樹の通信簿にあたる特性表を作成した。評価した形質は樹高(林齢10年~15年),苗高,材の容積密度,雪
害抵抗性,暗色雪腐病抵抗性,開葉時期(晩霜害抵抗性)で,採種園の具体的な改良が可能となった。 - 樹木の耐塩性のしくみにせまる(PDF:197KB)
小久保亮
P18~20
樹木の耐塩性のしくみ解明のために,耐塩性が高いハマナス,山地性のヤマハマナスを用いて,塩分処理試験およびろう状物
質除去試験を行った。その結果,葉の表皮のろう状物質が塩分侵入の抑制に大きく関与していることが示唆された。